教育支援員の備忘録

生徒主体の学校づくり

社会力

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「してみせて
言って聞かせて させてみる(上杉鷹山)」

 

体育館改修工事のため、県の体育センターで球技大会を行うことになった。野球部の女子マネージャーが「こっちから行った方が近道です」と言うので一緒に進むと、急な坂道をひたすら登るルートで他の生徒たちは1人もついてこない。しかも、歩く速度は私以上である。「野球部は男も女も関係ありません。マネージャーも選手もずっと外で活動しなきゃいけないんです。この辺りは私もトレーニングで走っているので詳しいんです。」

 

サッカー部の女子マネージャーは、如何にもといった感じで生徒たちの脱ぎ散らかしたジャージを折りたたんで片付けたり、大量のドリンクを用意している。だが、マネージャーの仕事として指示されたからやっているわけではないと言う。「散らかっていたら誰のものかわからなくなるし、練習中に喉が乾くだろうから。みんなAリーグに上がるために頑張っているから無理しちゃうんです。」そう言いながら、グラウンドからよろけ出た選手にドリンクを持って走り寄っていった。

 

女子サッカー部とハンドボール部の女子マネージャーたちは、マネジメントに関する考えを聞かせてくれた。「何がマネージャーの仕事なのかと聞かれてもよくわかりません。ただ、選手たちに見ていて欲しいと頼まれたところや練習風景を観察して、それをまとめるために私もルールとか練習方法のことを勉強させてもらっています。練習の効果を選手自身のレベルアップに繋げることが私の役目です。」

 

学生の本分は勉強である。「勉強すれば出来る様になる。」ならば、教師は必要ない。教科書を読み、不足する箇所は参考書を調べれば良い。だが、学びの目的は社会のルールや生きる為に必要な知識、技術であり、それを理解し活用する為の工夫である。

 

人間は集団生活を営むために組織を作る。組織とは「ある特定の目的を達成する為に、複数の人間を秩序正しく結合させ、目標に向かって共同して仕事を遂行していく機構」である。家族から地域、果ては企業、国家と、個人を取り巻く組織が膨張しようとも、それは人間の為の組織であり、人間の為の組織を動かしていくのは人間だということである。

 

その後、彼女たちが優秀学生として表彰されたことを付け加えておく。