教育支援員の備忘録

生徒主体の学校づくり

教える技術

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「知らないではない。教わったのだから『忘れました』だろう。言い訳するな。(ある陸上自衛官の指導)」

 

職員室で一人の女子生徒がボヤいている。課題で携帯で撮った写真を提出しなければならないのだが、「私、女子高生なのにスマホすら持っていないんですよ。」3回ほど同じセリフを聞いた後、「バイトして買ったら?」と提案すると、「親に禁止されています。」との返答だった。まあ、世界一売れているiPhoneという携帯カメラに10万円も出すには親に頼らざるを得まい。しかし、今はBYOD(Bring your own device:自らが所有するコンピューター等を教育活動や学校生活の中で活用すること)の時代である。社会で求められるジェネリックスキルとは、教科を通じて結果的に得られたものとの相関を総合的に捉えたものである。

 

日常生活の中で「誰かに教える」という場面を意識したことはあるだろうか。例えば、彼女のようにスマホに触れたこともない者とそうではない者とでは、マニュアル通りに教えても理解度は異なる。相手の理解度や使用目的に応じて対応の仕方を変える必要がある。学ぶ者のレベルに合わせて教え方や教える内容を変えること、換言すれば、学ぶ者が自分自身に対し「教える技術」を身に付ければ、「勉強すればできるようになる」ことが可能となる。

 

4月の最初の授業で、各教科の「年間授業計画」なり「評価の基準」が示されているはずである。見直しして授業の構造化がどのようになされているのかを確認し、勉強の取り組み方の参考にして欲しい。自分に合った勉強の工夫は、自分自身の責任である。アクティブ・ラーニングとは、「自分で考えろ」ではない。君たちの自立と社会参加につながる学習の方策を、君たちの手で作り出すことである。

 

さて、気の毒な女子生徒のために保護者の方々に長い一言を。「高度なハイテク機材は、使い方が分からなければ鉄クズとなる。普段から慣れている教材でなければその構造を理解することが主となり、かえって面倒な作業を増やすだけである。ツールとして活用する技能を身に付ける必要を考慮されたい。」

根拠文書は、学校教育法第51条の2、高等学校学習指導要領第1章第1款解釈、高等学校学習指導要領解説(情報編)第1章第1節2改訂の趣旨にあるが、詳しくは情報科の担当教諭に尋ねられたい。教える側の責任として知っていて当然の内容である。